die Mondsichel @ Rosebud

「月鎌/Fの中のMの中のF」美少女ゲーム論別館。

2007-03-08

[]2.4.6.8.リターン 19:23 はてなブックマーク - 2.4.6.8.リターン - die Mondsichel @ Rosebud

うしなわれたもの(メモ

http://rosebud.g.hatena.ne.jp/Kadzuki/20070303/1172928413

に関する話。下世話な話になるので先に断っておきます。

ニュースサイトに取り上げられたことでいくつかコメントも受けました。

通りすがりさんの指摘はたしかにその通りで、WizエメドラFF4のような作品の比較にも同じようなまとめ方は可能です。MMORPG、『ブレイズ&ブレイド』『モンスターハンター』といった作品群など「冒険を楽しむツール」への回帰とも関係しているかもしれません。最近の『世界樹の迷宮』が人気という話も関係するのかもしれませんし。


で。

反応を見ていると、

エロシーンの選択肢邪魔だ」という考え方はやはりあるようです。いや「CG差分コンプするのめんどくせえ!」とかそういう話ではなく。

独り言以外の何か

http://d.hatena.ne.jp/Su-37/20070308#1173302901

ちょいと斜めレスですが。 下世話な話をすれば、エロシーンの最中選択肢があると抜きにくいので、エロの内容は直前までの選択肢で決めて欲しい。しかし『陽射しの中のリアル』辺りは(自分の性癖差っ引いても)非常にエロかったので、アクションを起こすこと自体に否定的ではない。ヒロインと出会うことに関しては――ゲームが商品である以上難しいよねぇ。本当に新鮮な驚きを用意したいなら、物語の開始時点で出会っている攻略ヒロイン以外は情報を公開すべきではない。ユーザー情報を得ようと積極的になった時点で終了かも。

斜めどころか直球です。「抜き」ということを考えると、どうしてもエロシーンの選択肢は「プレイヤーの位置」とか「楽しみ方、疑似体験」とかそういう問題すっ飛ばして「邪魔」という話になってしまうのは否定できません。

「右手は一本しかないんだ」とかそういう「物理的な」問題もあるでしょうが、私はこれをハードウェアの問題だと考えていたりします。


というのも、以前のエントリgenesisさんがコメントされていたこの一文に関係します。

インターフェースについてですが,1980年代後半のキーボードしか無かった時代に登場した「コマンド選択方式」は革新をもたらしたという話は既に書いていますが,マウス発明というのはそれを上回る革新であったと思います。

コマンド選択方式」についてはgenesisさんが書かれているとおり。

まず第一に「コマンド選択方式」を定着させたことである。もともと『ポートピア連続殺人事件』がパソコン版として登場した際には「コマンド入力方式」であったが,ファミコン移植されるに際して「コマンド選択方式」が導入された。「次の行動をシステムが提示した選択肢の中から選ぶ」というゲームシステム現在に至るまでADVという形式の根幹となっているが,1985年頃に登場したものである。

1984「堀井雄二がもたらした変革」

たしかに「コマンド選択方式」は便利です。「スペルミスで全滅」なんてこともありません。

たしかにマウスのおさわり方式はエロイです。いけないことしている気分になります。


しかし私は、「コマンド選択方式」とマウスの組み合わせが、「選択肢そのものの面倒くささ」を露呈させてしまったようにも思うのです。

マウス選択肢を選ぶ際は「選択肢を表示した枠」内でクリックしなければなりません。自動移動を設定したゲームであっても、一個目の選択肢以外を選ぶ際はその作業が必要になる。これに対して、キーボードのみではどうか。選択肢が出てもカーソルとリターンorスペースで事足りる。しかもキーボードが主流だった時代は「テンキー」の範囲で全部作業ができてしまう。いちいちカチカチやらなくても右下隅のリターンキーを押しっぱなしにしていればテキストは吹っ飛んでいく(うっかりしてると選択肢も吹っ飛んでいく)。マウス対応のゲームでもカーソルポインタが動いたし、マウスに触れなければそこでポインタも固定されていた。

キーボードエロゲができたときは、マウスによるコマンド選択よりも作業量は少なかったはずです。それこそ左手一本で。……キーボードより作業量が少なくなったのは「システムメニューを呼び出す際の右クリック」がありますか。これは確かに便利。


ところが、疑似体験から物語鑑賞主流になって、マウスによるコマンド選択主流になってくると、その作業が面倒になる。windowsになった結果カーソルでのポインタ移動」や「キーボードでの選択肢決定」が消えていくようになればなおのことでしょう*1

ですから、マウスの登場という革新と前後して「キーボード制御の衰退」という要素もあると私は考えています。

再反応になっていませんがこんなところで。



…………さて、ここまで調子に乗って書いてきたところで

『フォセット』が平然とキーボードプレイできたことにがっくりだ。

でもってバルド系はキーボードが全てで、クロススクランブルで初のマウス制御だ。

あそことくらべてはいけないのかもしれないけど。



ヒロインとの出会いヒロインに関する情報についてはまた次の機会にします。

*1スタジオメビウス悪夢』はDOS版ではキーボードポインタが動きます。しかしWindowsでの最新版はキーボードを受け付けるのはテキスト送りとctrlによるスキップだけです。

2007-03-05

[]おさわり 15:33 はてなブックマーク - おさわり - die Mondsichel @ Rosebud

レスも兼ねて。

1.マウス方式が今残っているのは3D系と痴漢系でしょうか。

ビジュアルノベルの隆盛とともに消えた、というのもありますが、「ひとつのゲームに手間をかけられなくなった」というのも関係しているように思います。一回ずつ鞭で叩いてなんかいられるか、という時間的な理由です。

そして、外しているかもしれませんが、私がもうひとつ考えるのは「Windowsはマウスクリックを範囲無制限に行うには向かないOSだったのではないか」ということです。ウィンドウモードであればクリック範囲は視覚的に小さくなり、シビアな設定ができなくなる。うっかりすると非アクティブになったり「×」に触れる可能性もある。……考えすぎでしょうかw。

2.『エル』の行動アイコンは調べておかないといけないな、と保留です。「YU-NO」はやったんですけどね……(「YU-NO」は行動こそマウスだったのに対してHシーンはマウスクリック方式ではなかったですね)。

# genesis 『 マウスでお触り方式は,ビジュアルノベル形式の興隆とともに消えていったインターフェースですけれども,美少女ゲームが何を志向していたのかを把握するための重要な手がかりだと思っています。――思ってはいるのですが,あまりに昔のことなので,操作性のことは文献資料を見ても思い出せないのが困ったところ。』

# milkyhorse 『 個人的に,『同級生2』が“マウスでお触り方式”だったというおぼろげな記憶はあるのですが…。

 最近,『同級生1』がダウンロード版で復刻(ttp://www.dmm.co.jp/35)しましたので,現認できる希少例かもしれません(既にご承知ならすみません)。

『ドラゴンナイト4』の復刻作業も進んでいるようですね(http://www.elf-game.co.jp/)。

『ドラゴンナイト4』の場合、ポインタが行為を示すアイコンイラストとなっており、特定の形状のアイコンで特定部位を規定数クリックすることで「クリックできる場所」と「アイコン形状」が変わっていきました。

どこにフラグが残っているかもわからないまま、ポインタがキノコマークにならず、いつまでもシーンから抜けられないということもありましたっけ……(なんか二周目ラストのマルレーネで詰まった記憶があるのですが、なんで詰まったかは覚えていないです。)。

DashDash2013/03/19 07:09It's a pleasure to find someone who can identfiy the issues so clearly

2007-03-04

[]がっくし。 01:17 はてなブックマーク - がっくし。 - die Mondsichel @ Rosebud

雛鳥の囀』については藤本由香里が『愛情評論』とTINAMIインタビューで触れてたなあ、と思ってTINAMIの方を見に行ったら、触手の本人不在にも触れていた。

……どおりで801板のエロゲスレで虫愛談義が盛り上がるわけだ……w。いやまあレンも西も数字的に格好いいけどw

藤本由香里少女マンガセクシュアリティレイプからメイドへ~」(後半)

http://www.tinami.com/x/interview/11/page4.html(該当部分

とらわれの身の上』を肯定するのに、クレアよりメイを持ち上げていたから『愛情評論』には反発したけど、もう一度微細に読まないとな……。

2007-03-03

[]うしなわれたもの(メモ22:26 はてなブックマーク - うしなわれたもの(メモ) - die Mondsichel @ Rosebud

エロシーンの選択肢

労働コマンドと所持金パラメータ

調教の技量と中断。


rosebudで、いくつか挙げてきた「美少女ゲーム歴史の中で失われたもの」。

さて、今回の「うしなわれたもの」は「時間」と「ヒロインを知る過程」。


第一に、一日をどのように行動するか、どのように行動すれば日常をこなしつつヒロインと遭遇できるか、という「時間の使い方」はどこへ消えたのか、ということ。第二に、その前提となる「どこへ行けばヒロインと遭遇できるのか」を「プレイヤーが」知る過程の消失について。

前者移動型、日程コマンド型のゲームについて、後者はその中でも「どこにヒロインがいるかわからない」ゲームについての話である(もっとも、「ヒロインがどこにいるかは推測のしようがない」ものもあるのでそれはここでは対象外になる)。


前者については単純にインターフェースの話になる。「一日に何回行動できるかが決まっていて、そのなかでいかに行動するかを考えることがゲームの一環だった」というノスタルジーである。


後者については少しややこしい。

移動型ゲームにおいて、プレイヤーは「このヒロインはこの時間(あるいは「昼休み」「放課後」などの時間帯)にどこにいるか」を推測しながら行動していた頃*1は、「主人公」と「プレイヤー」の知識は共通していた。しかし、いつからか「行き先」に「ヒロインがそこにいる」ことが確実にわかるようになってしまった*2。これはプレイヤー知識なのかPC知識なのか、という答えのでない問い(だって「プレイヤーには『そこに確実にいる』ということがわかっていても主人公は突然現れたヒロインに驚いてあわてる」ことだってあるんだからw)はさておき、「ヒロインがそこにいる」と判断する根拠を、プレイヤーが得る過程が完全にすっとばされている。

ヒロインを知る」ことへの積極性の消失というのか、主人公はそんなことわざわざ知ろうとするまでもなく最初から知っているような関係性のゲームばかりになったというのか……うーん。


ここ二日ほど、後者のことが気になって仕方なかった、というだけの話だったんですが。ほんっとーにただそれだけ。

ゴメンナサイ、オチ無し。




[]インターフェース 22:26 はてなブックマーク - インターフェース - die Mondsichel @ Rosebud

欲情装置としての美少女ゲーム

http://rosebud.g.hatena.ne.jp/genesis/20070302/p1

「そうか、こっちの路線もありか……」と思った私です。私がkeyについてかなりの空白を抱えるから逃げを打っているだけという気もしますけど。


以前私は本店でエロシーンの選択肢http://d.hatena.ne.jp/Kadzuki/20061105#p1)や、東浩紀の「ゲーム性がない」発言について触れましたが、エロインターフェースの変化は「年代記」にとって重要ではないことなのでしょうか。クリック主人公の行為が連動するゲームを経験した身からすると、この「インターフェースの変化」あるいは退化とも言える状態はれっきとした歴史ではないのかなと考える次第。

また、「卑語表現」や「ちゅぱ音」と呼ばれる音声・SEの登場もあります。ちぇりーそふと『鬼門妖異譚』あたりから登場した「欲情を誘う効果音*3は、今ではずいぶん広がってしまいました。「欲情装置」と「物語」に分化したものがある一方で、「欲情装置」から「物語」に侵蝕を行っているものもあるのではないかと思います。

*1:『Only You』『同級生』など。

*2:私は「とらハ1」が初体験だったが。

*3:ちなみに今は無きアナログファクトリーの『実姉妹』では、「効果音が変」という反応に対して「実際に録音した音なのに」とスタッフ日記が応じていたことがある。……「エロゲ的リアリティ」?

genesisgenesis2007/03/04 01:53 インターフェースについてですが,1980年代後半のキーボードしか無かった時代に登場した「コマンド選択方式」は革新をもたらしたという話は既に書いていますが,マウスの発明というのはそれを上回る革新であったと思います。
 マウスを効果的に導入したものとしては,DOS時代にエルフが得意としていた《行動アイコン》がありますね。画面上に表示された画像の上で特定部位をクリックして「なめる」「もむ」をインタラクティブに演出するのが,ゲームの中の見せ場であった時期は確かにありました。例えば『ELLE(エル)』のインターフェースは特筆に値します(シナリオはひどかったけれど)。
 マウスでお触り方式は,ビジュアルノベル形式の興隆とともに消えていったインターフェースですけれども,美少女ゲームが何を志向していたのかを把握するための重要な手がかりだと思っています。――思ってはいるのですが,あまりに昔のことなので,操作性のことは文献資料を見ても思い出せないのが困ったところ。

milkyhorsemilkyhorse2007/03/05 11:48 個人的に,『同級生2』が“マウスでお触り方式”だったというおぼろげな記憶はあるのですが…。
 最近,『同級生1』がダウンロード版で復刻(ttp://www.dmm.co.jp/35)しましたので,現認できる希少例かもしれません(既にご承知ならすみません)。

通りすがり通りすがり2007/03/07 18:57主人公=プレイヤーで、ナンパやセックス或いは恋愛物語を疑似体験するツールから
受動的にストーリーを楽しむ媒体への変化ですか。
でもこれって、一般ゲーム、とりわけRPGの変遷と同じですよね。
進化と呼んでいいのかどうかは、どちらも微妙ですが。

2007-03-02

[]メモ。 04:08 はてなブックマーク - メモ。 - die Mondsichel @ Rosebud

『この青空に約束を』をやってて思い出した各種機能のメモ。

システム史というのは無理があるがなんとなく。


「スキップ中描画しない」(『斬魔大聖デモンベイン』、『この青空に約束を』の「選択肢までスキップ」など)

「パニックモード、ボスが来たモード」(DOS時代のコマンドラインや、windowsでのメモ帳偽装)

「非アクティブ時の動作」(音楽の停止、オートモードやスキップの停止の有無)

「最小化時の偽装タスクバー」(『はぴねす!』の「無題-メモ帳」)



それにしても、終盤の海己の演説の仕掛けは古典的だが「やられた」気分。