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2007-09-09

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何の因果か兄さんと一緒に見てきたよ。

以下、感想を書くにあたって、先週他の人の命令でTV版を(人生で初めて)全部、それも一気に見たというコンテクストは、読者の方と共有しておかねばなるまい。少なくとも、TV版と映画版を間をおかずに初めて見た、という人は少ないだろうから、私の感想は珍しいサンプルとして働くだろう。

さらには、以下の感想ではTVとリメイクとを比較するが、それは後者が前者を明らかに意識してリメイクしているというところ(e.g. ミサトさんがビールを飲むところ)から、TV版とリメイクとの比較は正当化されるだろう、ということも保身のために書いておく。

感想。端的に言うとTV版のほうが面白かった。もっと言うと映画版はつまらなかった。映画館から出てきたとき、二人ともしょんぼりしてた。

理由。テンポが遅い。これに尽きると思う。中間だらだらしすぎ。眠りそうになったよ。

あとセンス悪い。ここでのセンスとは音の使い方を指す。私がTV版1話から3話を見てびっくりしたのは、BGMがなく、ほとんど効果音だけで進むという、その抑圧された音の使い方だった。無音は緊張を誘発する。たとえば蓮實重彦が言うように、無音とは襲撃の合図である、というふうに。そしてBGMが排除されるからこそ、蝉の鳴き声が耳に障り、機体の叫び声などが恐ろしいまでに際立ち、しんとした空間の中でぽつりと呟かれるセリフの重みが加わり、『歓喜の歌』などのBGMが印象深くなるというのに、今回はほとんど全編でBGMが流れすぎだった。しかも、そこは音楽を鳴らすとこじゃねぇだろ、というところで音楽を流す、そのセンスのなさ。これには閉口した。

機体の造形について。猫背でなくて、くびれがないという体型になっているので、機体単体が持つ威圧感が足りない。もしくは躍動感というか、単体の生命として自律している化け物、という恐怖感が薄まっていると言ってもよい。普通のロボットになってしまっている。そうしたロボットアニメの「普通さ」に抗してきたと思われるTV版からしてみれば、今回の機体の変化は劣化だと感じた。もちろんその変化は意図しているものかもしれない。なぜなら、TV版1話で機体が勝手に動いてシンジ君を助けたシーンはリメイク版では削除されており、機体が機体自身の意思を持っているという描写は極力排除されていたから。前回の機体とは中身も違う、という点を強調するために、こうした凡庸なデザインにした可能性はあるだろう。

ほか、映像についても、特筆するべきところは見当たらない。綺麗になったとは思うけれど、だからどうした、程度のレベルの変化である。新しいセンスというものは一切見当たらない。細かに描き込む、という努力でどうにかなる範囲内での新しさでしかない。たとえば正八面体のやつも変化しないほうがよかったし、ドリルもTV版のほうが、異物感があって印象深い。今回のようなものだと、「ダイアモンドのような無機質な物体であるがゆえに何を考えているのか解らない怖さ」、という前回あったものが減ってしまう。

そんな風に、全体的に頑張ってる感はあるが、頑張ってる方向性は間違ってると思う。最初の使徒はミサイル受け止めないしさー。

ただし、こうした全体の変化を庵野監督の嫌がらせだと考えれば腑に落ちる。

そして良かったところ。クレーンがよかった。衣ずれの音がよかった。

結論:次回作を見に行こうとは思わせない出来だった。ストーリーは変わるみたいだけど、この出来じゃあんまり期待できそうにないから。そもそも並ぶ間に疲れてテンション落ちる。兄さんが隣にいなかったら多分観ずに出てたと思う。まぁ、兄さんと一緒にいられればそれでよかったので、今日の目的は達成されており、映画の出来なんてのは些細なことだが。

ちなみにTV版は傑作だったと思います。ほんと面白かったですよ。

crow_henmicrow_henmi2007/09/13 04:33>兄さんと一緒にいられればそれでよかったので、今日の目的は達成されており、映画の出来なんてのは些細なことだが。
 だったら書く必要なんかないんじゃないの? 映画の感想なんか。よほど「つまらなかったこと」に執着があるんだね。

crow_henmicrow_henmi2007/09/13 04:47少し補足。まあ評価自体は一面的には妥当だし、個人的な感想としてはいいかなと。だれもがエヴァ脳駆使して礼賛したり解釈したりできるわけでもないし。特にそのコンテクストでは。
 ただ、エヴァ直撃世代から見ると、なんとも味気のない見方であると思うし、そちら側からみるとエヴァ直撃世代のエヴァ厨はキモかろう、というようなギャップはあると思う。

nekotyanekotya2007/09/13 11:41↑だから何?あんたこそ書く必要ないだろ。

crow_henmicrow_henmi2007/09/13 12:10言及しましたねループktkr? 残念。十分書く必要のあることを十分に書いてるけど、読めない人には読めないのね。

BigHopeClasicBigHopeClasic2007/09/13 13:08はじめまして。

>BGMがなく、ほとんど効果音だけで進むという、その抑圧された音の使い方だった。
この点に関しては異論があります、テレビ版1話にしても2話にしても、BGMの使用は大差がないと思います。3話については自分でも改めて検証しますが、少なくとも1話と2話に関してははっきり言えます。
ケイジで「乗れるわけないよ」と煩悶する時に流れる「I.SHINJI」、初号機発進シークエンスに流れる「初号機のテーマ」、サキエルとの戦闘シーンに流れる使徒のテーマ、
暴走中に流れる獣のテーマなど、むしろ音楽は止まらないくらいです。
音楽の使い方に関しては、テレビ版はそんなに謙抑的ではないです。

>猫背でなくて
パンフレットを確認した限り、猫背でした。
ウルトラマンに誰よりはまり、ウルトラマンをエヴァで作ろうとした庵野が、そこを外すことは考えにくいでしょう。

>ダイアモンドのような無機質な物体であるがゆえに何を考えているのか解らない怖さ
テレビ版の演出企図はそこにはなかったみたいです。
あれは、サキエルから順番に動きを少なくしていって、正八面体がチカチカするだけで生き物感を出すという、後21話以降の演出に繋がる、省略の躍動感だったと。
今度は、サキエルがほぼ変わらず、シャムシエルで「あえて意味のない腹部の脚の動き」を追加し(現に、何の役にも立っていないのに、あの脚の動きの違いに注目した感想がとても多い。意識しないものを意識させるマジシャンの陥穽にもう落ちている)、ラミエルをさらに動かす。順番が逆になっているし、演出意図がテレビ版の正反対なんだと。

cognicogni2007/09/13 14:42指摘されている三点のうち、後ろ二点について、へー、と思いました。

で、音について。
http://www.b-ch.com/cgi-bin/contents/ttl/det.cgi?ttl_c=466
んー、まぁ、映画版の或るシーンと、それに対応するTVのシーンを比較すれば、両者において「BGMの使用は大差がない」かもしれませんが、映画ではTV版で音の流れていないシーンが大量にカットされているからか、映画の場あはBGMあり/なしの時間比率が「あり」にかなり傾いていると思いますよ。そんなわけで、シーンカットでの比較ではなく、一連の流れを気にしながら比較したら、映画版は相当量のBGMが流れているはずです。実際、上のリンクの1話2話を見て、静かだなー、と思いませんか。

1話に関しては、たとえばTV版では「やります、僕が乗ります」のところではBGMなし。もしこれに決然としたBGMがついてれば、シーンの印象はかなり変わるはずです。さらには初めて機体に乗り込んだときもBGMなし。「普通そこでわくわくするよーなBGMを流すのに流さないなんて!素敵!」と思いながら見てたので間違いないです。一方の映画版ではどうだったかなと。また、音の鳴り始めというのも重要で、どこで音が流れ始めたかによって印象はずいぶん違ってきて、たとればそれはシーンの区切り、みたいなポイントになりますでしょうし。で、今回の映画版は、音の始め方についてもあんまり気遣いを感じられなかったです。少なくとも『歓びの歌』の鳴り始めのような強い印象は残らなかった。

以前うちの常連でいてくださっているtさんもおっしゃっていたと思いますけれど、BGMはシーンをわかりやすくするためか、油断するとついつい流したくなるもので、その辺がなかったTV版は、音が抑制されているとか、逆に映画版にはシーンごとの強弱がないと言いました(夏場さんの「弛緩してた」という言葉が指すのはこの辺でしょう)。

ええと、一回分しか見ないことで、初めて画面に触れたときの印象を大切にすることで動体視力を鍛えようとか思っているので、ちょい記憶が間違ってるかもしれませんが。そーいう意味で、私の画面に対する態度は『検証』から遠いものです、と思いました。

あとはmine-oさんにパスするですよー。私はキサラギの最後のダンスの楽しさについて考えるです。

cognicogni2007/09/13 16:19一番最初の行の「へー」に、「その視点はなかったです」という言葉をつけ忘れてました。

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