kuroyagisantaraの日記

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2006-11-12中心と周縁

[] 結語――ライトノベルの揺籃 における叙述について

司馬遼太郎は『アメリカ素描』(ISBN:4101152365)の中で,次なる文明は先行する文明と対立するところではなく縁辺から生ずると説いている。20世紀に繁栄を極めたアメリカは,19世紀の大英帝国からすれば縁辺部。英国は,大航海時代のスペイン・ポルトガルからすれば縁辺部。スペインは,ルネサンス期のイタリアからすれば縁辺部―― 

 司馬の著作を読んだわけではありませんが、気づいた点を書き付けておきますので、ご笑覧ください。

 引用された司馬の考え方は、山口昌男の「中心と周縁」理論に基づいているのではないでしょうか。山口は1970年代に同理論で様々な文化現象を論じていました。著作は多いのでいちいち挙げることは避けますが、『文化と両義性』や『文化の詩学』などは岩波現代文庫から再版されています。また、今福龍太がテーマ別に『山口昌男著作集』(筑摩書房)を編んでおり、第5巻が〈周縁〉に充てられています。

 蛇足ですが、中心と周縁理論には、1960年代にフランクらが唱えた(経済学上の)従属理論との関係が読み取れます。この理論はウォーラーステインらの世界システム論によって批判的に継承されています。付け加えるなら、新たな展開としてネグリ=ハートの〈帝国〉とマルチチュードを挙げることもできるでしょう。なお、日本の文芸批評の分野では、前田愛『都市空間の中の文学』、柄谷行人『トランスクリティーク』がこの問題に触れています。

 こうした動向を踏まえると、司馬を典拠として示すのは妥当かどうか、一考の余地があるかもしれません。一方で、この叙述は難解な文化理論を解説べき箇所でもないでしょうから、上記の動向はそれとして、手に取りやすい司馬に(さしあたり)言及しておくという方法もあるでしょう。主著者のご判断にお任せいたします。

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